平手友梨奈さんが16歳の少女でいてくれた奇跡のような夏【欅共和国2017Blu-ray感想】

欅坂46というアイドルのの入り口にふさわしい映像作品でした

欅共和国2017(初回生産限定盤) ディスク枚数:2枚 収録時間:  131分/41分

まず、私は欅坂46のことをよく知りません。

  • YouTubeで見れるPVを見る
  • 歌番組はチェックする
  • アルバムを買う
  • 特集されている雑誌を買ったことがある

くらいのぬるいファンで、ライブや握手会に行ったこともなければメンバーの名前も分からない子のほうが多いし、ひらがなけやきってどういう存在・・・?ってくらいの知識しかなくて。

ただ彼女たちのパフォーマンスを見るのはすごく好きなので、初のライブ映像のメディア化である今回の欅共和国2017は早々に予約しとても楽しみにしていました。

結果から言うととても素晴らしかったです。テレビの前に正座してむせび泣き、居合わせた夫に若干惹かれたくらいに素晴らしかったです。

そして、このライブでひらがなけやきの立ち位置はこんな感じなのか〜、ということや、ツートップである平手友梨奈と長濱ねるの関係性、そしてメンバー達の魅力が見えてきたり、顔を覚えたりできて、

私のような好きだけどよく知らない、またはちょっと気になるな・・・という方にぴったりの、欅坂46入門にとてもぴったりの作品だと感じました。

そしてアンコールの不協和音1曲だけにもこの値段の価値はあると思います。ほんとに。

欅坂46の魅力はもちろんたっぷり

デビュー曲「サイレントマジョリティー」のPVを初めて見たとき、
「私はこういうアイドルがずっと見たかったんだ!」と嬉しさとワクワクでいっぱいになったことを覚えています。

軍服モチーフの衣装を着た少女たちが、表情を変えずに軍隊の行進のように一糸乱れぬパフォーマンスをし、大人への反抗、社会への絶望感や孤独感を歌うのです。

80年代アイドルでいう山口百恵中森明菜のような、かっこいい少女。

AKB48グループやアイドルのほとんどは、女の子の「個」 魅力を最大限に引き出すのがコンセプトだと思うのですが、 対してデビューしたときの欅坂46は、あえて「個」 の魅力を消し、 少女の内に秘めた闇を代弁するための作品のアイコンとして使うといった印象で。
( もちろん1歩踏み込めばそれぞれ個性のある素敵な女の子たちでし ょうが)

「エキセントリック」で雨でずぶぬれになる洗濯物を眺め、気だるそうに台所の椅子に横たわる少女、靴が片方脱げたまま、何かを吹っ切ったように夜の道路を闊歩する少女。
「月曜日の朝、スカートを切られた」での地下鉄の駅の中で髪を振り乱して踊る女子高生たち。
「避雷針」ぬかるみに膝を付けて泥水を跳ね上げながら踊る少女たち。

現代の、女子高生や少女というアイコンでしかできない演出。1つのシーンを見ただけでもすごく物語が詰まって、めちゃくちゃかっこいいんですよね・・・。

そしてそんな少女像を代表するかのような存在が不動のセンター、平手友梨奈さんです

圧倒的主人公、平手友梨奈の表現力に震える

圧倒的な表現力によって、少年少女が、また大人でも忘れてしまってしまっているだけで誰もが感じたことがある孤独感や大人への反抗心。

このヒリヒリした感情を体現するかのような存在の平手友梨奈さん 。

デビューのときは若干14歳、 欅共和国2017でもまだ16歳。  
少年漫画の、ちょっと危うい、 でもすごい才能を秘めているダークヒーローのようで、 現実に存在するのが信じられないくらいの凄みがあります。

「あんたが私の何を知る?」

クイックジャパンのインタビューを読むと、 彼女の表現に対する真摯さと情熱には驚かされます。 どうしたらより曲を伝えられるか、 孤独を抱えた人に想いを届けられるか常に模索していて、演出も自身で考えて。

 

今回の欅共和国2017でも、
OP、EDでフラッグを掲げる凛々しい姿。
仲間と水鉄砲で水を掛け合いながら無邪気に疾走する少年のような姿。
「二人セゾン」でのソロダンス、 メンバーを引き連れて颯爽と闊歩する姿。
真っ赤なスーツでソロ曲「渋谷からパルコが消えた日」を歌い上る時は、一瞬映る、足元のショットですらかっこよさが伝わってくる。
「大人は信じてくれない」では仲間がバタバタと倒れていく中、鋭い眼光で大人を睨みつけ、 反抗心を叫んだかと思えば、
メンバーと楽しそうにじゃれ合ったり可愛いアイドル振り付けを楽 しそうに踊る姿も。
すべてが同一人物と思えないし、 めちゃくちゃ魅力的で引き込まれるし、 これがサマになる16歳少女なんて他に存在しないと思うんですよ …

そしてアンコールからがもう、すごくて。
憑依という言葉でしか言い表せないくらいの圧巻のパフォーマンス。

アンコール1曲目は「誰のことを一番愛してる?」は少女の病的なまでの恋心を歌った曲なんですが、「狂気に満ちた笑顔」という表現そのまんまの、 ゾッとさせられる表情を見せつけられ、あっ、本当にこの子は凄い子なんだ・・・と唖然としていたら次曲の不協和音ではその凄さがさらにブーストし、もう腰が抜けるかと思いました

そして最強の不協和音へ

不協和音は欅坂46の代表曲ですし、 その鬼気迫るパフォーマンスが大好きなのですが、 この欅共和国は段違いに凄かった。
この曲を「演じる」ことで身体に不調をきたしたり、燃え尽きる理由が分かります。
もう「ほんと、すごいから・・見て・・・」 としか言えないんですけど・・・。
獣か悪魔かと思うくらい、曲の化身となっていて、 16歳の女の子にこれが出来るのかと・・・。

こんなに凄い子が、この欅共和国2017の舞台で、 16歳の少女として存在していてくれたことが奇跡みたいです。

可愛いだけじゃない、かっこいいだけじゃない、平手友梨奈だけじゃない欅坂

ネットでもやっぱりこの欅共和国の不協和音は最強だと言われていますが、私はメンバーのパフォーマンス能力は年々すごい勢いで向上していると思います。新曲のアンビバレントも凄くかっこいい!

平手友梨奈さんの魅力について散々語りましたが、本人もインタビューで答えているようにこのステージやパフォーマンスは絶対に一人の力だけでは作れない、団体芸です。

単純に、見ていて すげーーー!となるのでライブのパフォーマンスで本当に映える!
この欅共和国でも、「大人は信じてくれない」からの「エキセントリック」の流れなんか本当に最高で…。アイドルに見えない不気味さを感じる振り付けや、顔が見えないくらいくらい髪を振り乱し乱舞する振り付け、見ていてゾクゾクします。

可愛いだけではないけど、かっこいいばかりでもなくて、ちゃんとアイドルらしい面もあって、見ればみるたび魅力やいろんな面が見えてくる一粒で何度でも美味しいアイドルだと思います。 

今後もますますパワーアップするでしょうし、活躍がすごく楽しみです。

そんな魅力が詰まっている欅共和国2017。私のように、欅坂46が気になる、好きだけどよく知らないという方にもおすすめの作品でした。

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