漫画感想『ハイパーミディ中島ハルコ』全大人女子が求める最強のオバハン現る

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「私ハルコさんに会えてよかった・・・なんだか元気出ました!」
「でしょ みんなそう言うのよね」 

 『ハイパーミディ中島ハルコ』1巻より

このセリフが中島ハルコという人物像を表していますね〜。痛快という言葉がぴったりの、大人女子がめちゃくちゃスカッとする漫画でした。

 

林真理子先生×東村アキコ先生の最強タッグ!

原作は数々の恋愛小説やエッセイで女性に大人気の林真理子先生。私も『美女入門シリーズ』のファンでずっと読んでいます。NHK大河ドラマにもなった『西郷どん』の原作者でもありますね。まさに大御所。
この漫画の原作である『中島ハルコの恋愛相談室』は続編『中島ハルコはまだ懲りてない!』とともに文庫化もされています。


そして漫画を手がけるのは『東京タラレバ娘』『かくかくしかじか』の東村アキコ先生。『東京タラレバ娘』は漫画、ドラマと合わせて何万人のアラサー女子が瀕死にさせられたことか・・・。いや〜〜なんてもの描いてくれたんだ・・・。

繰り出す攻撃がドカドカとアラサー女子の心臓へクリティカルヒットする、そんな二人がコンビを組んだのが『ハイパーミディ中島ハルコ』です。最強か・・・・! 

 

あらすじ(ちょっとだけ1話のネタバレ有)

セレブなのにドケチ、厚かましく図々しい、口が悪くて思ったことはハッキリ言う。バツ2の女社長、中島ハルコ。売れないフードライターのいづみがパリで彼女と出会い、相談をするところから物語はスタートします。

ハルコさんはいつも自信満々で、私みたいな女なかなかいないわね!とか普通に言うし、当たり前のように自慢話ばかりですがまったく嫌でなくむしろ愉快痛快。

  • 不倫相手に貸したお金が返ってこない
  • 息子が家業を継がずにミュージシャンになると言う
  • セレブのパーティーにて、本妻のようにふるまう愛人

といった相談を独特のハルコ節でズバズバ切っていきます。読み進めるごとにハルコさんの過去や人柄が分かってどんどん好きになりますね〜。本当こんな人がいたら相談したくなるな~。

現在本誌「ココハナ」に掲載されている最新話も面白かった。東大卒でアラフォーの女性が学歴で引かれてしまう・・・という悩みに「あなたみたいな女を幸せに出来るのはもう○○の男だけ!」と。なるほど〜!!確かにそうかも!と納得しました。

 

東村アキコ先生の漫画の上手さが光る

会社の社長や業界人ならではのエピソードや悩みあり、それがリアルなのがまた面白いです。数々の業界人、セレブ、芸能人を見てきた林真理子先生だからこそ書ける話ですよね。『美女入門』シリーズでもよく出てくるし。

それにさらに東村先生の「漫画の上手さ」が加わりぐんぐんと読ませてくれます。ほんとにこの人、漫画が上手い!!!

現在連載中の「雪花の虎」は時代劇なんですが、難しい話になってくるとページを上下で区切って、下のほうでは東村先生がスムージー作りの話とかするんですよ・・・凄いな。

そして『東京タラレバ娘』でアラサー女子のダメなところを明るみに出してくれたように、細かな人間観察が上手くて描く人物がまたリアルなんですよね。4話の愛人の女とかめちゃくちゃ・・・いそう・・・・・。

あとトップ画の私のイラストでは表現出来ていないのですが、実際の漫画の中のハルコさんは毎回とてもお洒落でかっこいいです。

 

試し読みはこちら

集英社のサイトで1話が試し読み出来ました。

 

『痛快TV スカッとジャパン』も人気番組ですし、ズバズバ言ってくれるマツコデラックスさんも大人気だし、誰も触れない本質を言ってくれるキャラクターはいつの時代も求められるんでしょうね。実写化待ったなし!