漫画感想『推しが武道館いってくれたら死ぬ』|人生を掛けて推しを愛すえりぴよに元気を貰った
アイドルのPVを見るのが趣味の主婦、こま津です。今ではめっきり減りましたが、20代の頃はよくアイドルのライブのため遠征していたものです。そんな私が共感し爆笑した、「アイドル」と「アイドルオタ」がテーマの漫画がこちら。
推しが武道館いってくれたら死ぬ(1) (RYU COMICS)
- 作者: 平尾アウリ
- 出版社/メーカー: 徳間書店(リュウ・コミックス)
- 発売日: 2016/02/29
- メディア: Kindle版
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あらすじ(キャラクター設定ネタバレあり)
岡山で活動するマイナーアイドル「ChamJam」の人気最下位メンバー、舞菜を愛す「伝説の女オタ」えりぴよ。推しに塩対応されてもめげずに収入の全てを捧げ続ける。一方の舞菜は、ある理由から唯一の自分オタであるえりぴよに塩対応をしてしまうのだった。
頑張るアイドルたち、そしてアイドルオタあるある満載の物語です。(ねーよも満載)
美しい絵とギャグとの化学反応
なんといっても見どころはえりぴよの舞菜を愛するがあまりの「ヤバさ」。握手券の買い占め、名前を変えブログに何十件もコメント、短冊100枚のファンレター、舞菜への気持ちを飴細工にしたためる。などなど・・・
推しアイドルと女子高生ファンが喋ってるところを見た感想が「ことりの姉妹みたーい♡」ですよ。笑いました。でもすごく分かる。
綺麗な絵柄で本人たちは真面目にやってるところが余計におかしさを倍増させるんですよね。『バクマン。』でいう「シリアスな笑い」になるのかな。そう、本当に絵が綺麗で女の子がめちゃくちゃ可愛い。普通に読んだあとに、ただ絵の美しさにうっとりする為の二巡目をしてしまうぐらい。
でそんなヤバいえりぴよですが、電車内で偶然愛する舞菜に会ったときには速やかに車両を移動、しっかり距離感はとるのです。リアルだ。
百合漫画でありアイドル漫画でありギャグ漫画でもある
「アイドルとファンの純愛関係」と漫画のジャンルとしては百合漫画になるらしく、百合ファンの間でもとても人気のようです。しかに表現はとても軽く、普段百合を読まない私でも、可愛いな〜〜と純粋に楽しめました。そしてなによりリアルなアイドルオタク漫画としても、ギャグ漫画とししてもすごく精度が高い。それぞれのジャンルのファンを会得できる作品だと思います。
アイドル漫画としては、メンバーひとりひとりのキャラクターもとても立っていて可愛いし、新衣装が可愛くなかったり、メンバーがメイドカフェでバイトしていたり設定もリアル。そしてアイドルフェス、地方ローカルテレビなど、徐々に彼女たちは活躍の幅を広げていきます。リアルなアイドルのサクセスストーリとしても面白い。
理想のオタ友関係をここに見た
アイドルオタあるある満載なこの作品で、えりぴよと「くまささん」をはじめとする周りのオタクの関係性がとっても理想的だと感じました。
お互い自分の推しにしか興味がない、でも必要なときは助け合う。ガチ恋あり、えりぴよのような奇特な愛情表現あり・・・。いろんな愛し方があるけれどをお互い認めあっているというか、お互いに興味がないというか。距離感が絶妙。「オタ仲間って会社の同僚みたいなもんだし・・・」ってセリフも良いですね。
えりぴよは女性でおそらく美人なのに、周りの男性オタに「えりぴよはねーよ・・・人として・・・」と論外発言されるあたりがもう最高!
好きなものを全力で応援するえりぴよに元気をもらえる漫画です。推しがいる人、夢がある人にぜひ読んでほしい。アニメ化も決まったということで、楽曲も含めて楽しみだ!
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