生きろ!ゾンビ・ヒロイン5『ゾンビ・サファリパーク』メラニー

ストーリーもクオリティも満足の大作

タイトルからしてひたすらアホなB級ハチャメチャ映画を想像していましたが大間違いでした。ゾンビの人権問題や社会問題なども折り込んだシリアスなストーリー、ハラハラのアクションシーン、そしてラストの衝撃の事実・・・。グロいシーンや大きな音で驚かせてくるシーンはほぼ無し。ストーリーで楽しませて貰えました。イギリスのゾンビ映画です。

 

あらすじ、設定、ヒロインについて

世界で20億人もの人名が失われたゾンビパニックから10年。ゾンビに父親を奪われたトラウマに悩むメラニーは、精神療法のためにゾンビ・サファリパーク(ゾンビを撃って楽しむ高級リゾート)訪れます。なんか効くらしい。

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このパークにいるゾンビたちの動きは遅く、のろのろと彷徨うばかりです。というのもこの作品のゾンビは 

ゾンビになってから時間が経つ(劣化する)ほどに動きが遅くなる

という性質だから。ここ重要なので大文字にしておきましょうね。

世界にもうゾンビはいないのでパークにいるゾンビは10年前のゾンビ戦争のときのもの。なので鈍くて安全なのです。しかしそれだとゾンビの数がどんどん減って、パークが営業できなくなるのでは?と思ったあなた、その疑問を大切にしてくださいね・・・。私はアホなので気付きませんでした。

というわけで絶対安全のリゾート・・・だったはずがシステムがハッキングされたことによりゾンビは開放、ゲートは機能しなくなり大パニック!という安定の展開です。

 

社会問題を織り込んだ衝撃の事実〜ラストまでネタバレあり〜

前述したとおり「出来たてゾンビ」の動きは速いと聞いていたけどここまでとは。ダッシュ系の飛びかかり系ですね。ゾンビに見つからないよう隠れながら進む緊張感が良かった。

主人公でありゾンビ撃てないガール、メラニーと同じグループだった仲間たちは、

  • ゾンビ人権団体のスパイ美女(このトラブルの発端として利用された)
  • アニメTシャツを着たイキリゲーマーたち
  • 謎の激強おじさん
  • 最期に主人公をを裏切って逃げる恋人

といったザ・ゾンビ映画って感じの面々。良いキャラクターだっただけに、もっと掘り下げも欲しかったな〜。みんなを助けてくれた謎の激強おじさんも結局最後まで何者なのかは分からなかったし。2があれば良かったのだ。

 

そしてラストのパークの秘密について。メラニーたちがたどり着いたパークの管理棟、さらにその奥の奥にあったもの・・・・それは人が何人も入るような巨大なオーブン。そして、難民キャンプでした。

そう、難民対策として難民をゾンビ化し、さらにオーブンで劣化させてパークで使用していたんです。ひっどいなあ・・・。政府も噛んでますよねこの規模だと。現代のゾンビ映画ならではの設定ですね・・・。

最終的には軍によりパークのある島ごと爆破。命からがら生き残ったメラニーはこの事実をマスコミで公表し女性ジャーナリストのような立場となりました。本当に強くなったね、メラニー!!!

というわけで壮大な規模とテーマでありながら、きれいに1本の映画になっていたと思います。純粋に観た後「面白かったな〜〜!」と思えた作品でした。

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